服部知佳さん写真展「ときのかけら」
GALLERY KINGYOで開催中の写真展
服部知佳さんの個展「ときのかけら」に行ってきました。
旅先で見つけた「とき」を刻み続けたモノたちを撮影した作品をカラー、モノクロで展示されています。
壁の片面にカラー作品とモノクロ作品が対照的に展示されており、世界感は統一されながらも視覚的にはメリハリを感じられる展示内容でした。
日本には古くから「器物百年を経て、化して精霊を得る」といって、草木、動物、道具でさえも古くなるにつれて霊性を獲得し、自ら変化する能力を獲得するという思想があります。
たしかにいわれてみれば、古い道具を眺めていると道具そのものに体温のようなものを感じたり、なにか語りかけられているように感じることが私にはよくあります。
それはきっと、長年使用してきた人々の人生が反映されているからなのでしょう。
服部さんの撮影している被写体からは、どれもそういった「とき」を刻み続けたモノだけに宿る独特の「存在感」や「美しさ」が感じられます。
こういった状況にめぐり合えるのは、服部さんのほがらかで素敵な人柄によるものもとても大きいような気がしました。
引き続き今後の展示もとても楽しみです。
服部知佳 略歴(以下ブログより引用)
父親からカメラを譲り受けたことがきっかけで、文化センターの写真教室受講、
その講師の主宰するワークショップに所属し、作品作りを始める。
レンズが創り出す世界に魅かれ、何か想像させるもの、切り取り方で印象や見え方が変わる、別のモノに見えてくることで、何か心に引っ掛かる記憶を呼び覚ますような写真を撮りたいと、作品を制作している。
●個展
2013年8月『残照』 Roonee 247 Phtography
2011年7月『夏色時間』 Space-k代官山
2010年6月 moani〜風が運ぶもの NADAR/SHIBUYA
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