映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」を観て


第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた映画。

世には知られていない写真家として、そして一人の人間としてのヴィヴィアン・マイヤーとは一体何者なのか?という謎を監督が旅をしながら追うという流れでストーリーは進みます。


「せっかく写真を撮っているのに彼女は何故作品を公開しなかったのか?」ということが監督にとっては非常に大きな疑問となっていることが興味深い。

一般人が多くの個人情報を拡散するSNS社会にいる現代人にとっては、確かにしれは不可解なことに写るかもしれない。

でも私自身は正直そのことにあまり疑問を感じなかった。

絵を描く人、詩を書く人、陶芸をする人、、いろいろな制作を行っている人々が世の中にはいるけれど、果たして皆が制作物を世の中に公開し誰かと感情を共有したい思っているのだろうか。

彼女にとっての「写真」とはきっと、とても複雑でプライベートな感情たちを昇華させていくために必要な道具。心に平穏をもたらすための道具だったのではないかしら。

私にはそう見えた。


彼女はとても魅力のある人物なので、再現ドラマ仕立てのドキュメンタリーにしても面白い映画になるだろうと感じました。


それにしても、オリジナルプリントがない未現像の作品を撮影者の意図を想像しながらプリントする作業はさぞ大変であろうなぁ、と改めて関心。。

ゆっくりと写真集を見てみたくなりました。



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